サンタ大行進





窓の外は闇に包まれ皆寝静まったギブソン&ミモザ邸。

そんなギブミモ低の廊下に真っ赤な衣装で佇む少女が1人。

その横には大きな白い袋がある。

「ウフフフフフフ〜VVVV」

少女は不気味な笑い声を上げると袋を持ちその場を去った。













私は今サンタの真っ赤な衣装を着て白い袋を持って皆の部屋の前に居ます☆

何故かって言うと今夜はクリスマスイブ!!

これはサンタになってプレゼント配らなきゃでしょ!!

ま〜この世界じゃ誰もクリスマス何て知らないんだけどね(苦笑)

しかも皆に教えてないし私。

教えたらこっそり部屋に入るなんて出来なくなるかもだったからね〜(遠目)

特に軍人&機械兵士ども。

マジ寝ろや。

彼等がなかなか寝なかったので今はもう12月25日の朝2時(泣)

本気で眠いわ。

でもそのかいあって今起きてるのは私1人!!

ルヴァイドやイオスさえも寝てるのよ!!

ゼルフィルドやレオルドは寝てるかどうかちょっと不安だけど(汗)

でも今がプレゼントを配るチャンス!!

今を逃したら次は無い!!

私は気合を入れ最初のターゲットが寝ている部屋へとこっそり入った。

私の最初のターゲットはマグナ!!

私を召喚したのはマグナだし!!

私はそっとマグナのベットに近付いた。

さあワンコの寝顔見るわよ見るわよ〜!!

私はウキウキしながらベットを覗きこんだ。

するとそこにはハサハが1人で眠っていた。

なんで?

どうして?

いやね、ハサハも超可愛いわよ?

寝顔萌えよ萌え!!

でも寝てる筈のマグナがなんでいないの?

レオルドも何か居ないし。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

何であいつ等おらんのじゃ〜!!(怒)

折角遅くまで眠いの我慢して起きてたのに!!

居ないってどういう事だ〜!!!!!!

私は頭を抱え心の中で怒りの叫び声を上げた。

その光景を外から見られているとも知らずに。













(やった!!一番に俺の部屋に入ったよ!!)

マグナはが自分の部屋に入るのを見るとガッツポーズをとって小声で言った。

着ている服は真っ赤なサンタの衣装。

(たまたまだろう。調子に乗るなマグナ。)

ネスティがマグナに少々口早に言った。

こちらもマグナと同じ真っ赤なサンタ服を着ている。

(とか何とか言ってネス悔しいんだろう?)

意地悪な笑みを浮かべ勝ち誇ったように言うマグナ。

ビシッ

音と共にネスティの顔に青筋が浮かぶ。

(そうか、明日の課題を大量に出して欲しいんだなマグナ?(微笑))

顔に青筋を浮かべて微笑みながらマグナにそう言うネスティ。

(ひ、卑怯だネスぅ〜!!!!(泣))

マグナは冷や汗を流して顔を青くしながらネスティに抗議の声を上げた。

(まあまあお二人とも落ち着いて。)

宥めるようにシオンが2人の会話に割って入った。

さんが最初に入ったのが誰の部屋であろうと

その人物のプレゼントを 受け取るか分かりませんし(微笑))

小声でありながら微妙に語尾を強めるシオン。

(その通りですねシオンさん(微笑))

ネスティとシオンは2人で微笑み合った。

それを見ながらマグナが顔を青くして小さく震えていたのは言うまでもない。













(それにしてもライバルが本当に多いね?)

トウヤが回りを見ながらそう言った。

マグナの部屋の前にはハヤト、トウヤ、ソル、キール、バノッサ、マグナ、

ネスティ、バルレル(大人)、レオルド(人型)、ロッカ、リューグ、シャムロック、

シオン、イオス、ルヴァイドと総勢14人の人物が居たからだ。

しかも全員赤いサンタ服を着用し手にはプレゼントを持っている。

彼等はサンタになってにプレゼントを渡そうとしているのだ。

(こんなにライバルが居るんならクリスマス何て教えなきゃよかったよ(沈))

そう言って落ち込むハヤト。

彼等がクリスマスの事を知っていたのはハヤトが皆に教えていたからだ。

はその場に居なかったのでその事を知らない。

(本当、余計な事をしてくれたねハヤト(^‐^))

ハヤトの言葉にトウヤが黒いオーラを出しながら答える。

ハヤトはヒッと言う小さな悲鳴を上げて固まった。

そんなハヤトを見た後にトウヤはソル、キール、バノッサに視線を向けた。

(大体ソルにキール、バノッサ、少しは遠慮したらどうだい(^‐^))

(何でだいトウヤ?)

(何でだよ?)

(何で俺様がテメェなんかに遠慮しなきゃいけねぇんだよはぐれ野郎!!)

上から順にキール・ソル・バノッサの答え。

トウヤは彼等の答えを聞いた後にっこりと微笑んで言った。

(だって君達は僕等を 間違いで召喚 したり 殺そうとしていた んだよ?

遠慮するのが当然じゃないかな?(^‐^))

トウヤの言葉と黒いオーラに石化する3人。

微笑みながらそれを見るトウヤ。

(これで邪魔者が少しは減ったな?)

トウヤは笑顔でサラッとそう言った。

そんな彼等を余所に違う場所では違う戦いが起こっていた。













(バルレル君、何で今日は大人の姿をしているんだい?)

シャムロックがバルレルの姿を疑問に思い質問を投げかけた。

(テメェには関係ねーだろ!!)

バルレルはそう言うと横を向いた。

(関係はあるよ。君もさんにプレゼントを渡しに来たんだろう(^‐^))

黒い微笑みでシャムロックはバルレルに言った。

思いっきりシャムロックに退くバルレル。

(・・・・・それ言ったらコイツだって人型になってんじゃねぇか!!)

レオルド(人型)を指して言うバルレル。

当のレオルドはいきなり話しを振られてキョトンとしている。

(レオルド君は何故ここに?)

シャムロックが笑顔でレオルドに聞いた。

殿にプレゼントを渡す為ですが?)

レオルドは何故?と言いたげな表情でシャムロックに答えた。

(お前って超ストレートなのな・・・・・。)

バルレルは呆れながらレオルドを見て言った。

レオルドはバルレルの言っている意味が分からず顔に?マークを貼り付けている。

(何故渡そうとするのですか?)

?マークを貼り付けているレオルドにシャムロックが聞いた。

(日頃主殿共々お世話になっていますし。それに・・・。)

レオルドは一瞬そこで言葉を切った。

その態度に今度はバルレルとシャムロックの顔に?マークが貼り付く。

(それに、殿の笑顔が見たい。何故か分かりませんがそう思います。)

そう言ってレオルドは微笑んだ。

((・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・))

レオルドの言葉に絶句する2人。

(天然なんかに負けねェからな。)

(私も同感です、バルレル君。)

2人は小さくそう呟いた。















(まさかテメェがそんな格好するとはよ。)

リューグがサンタ服姿のルヴァイドに言った。

(お互い様だ。)

ルヴァイドもサンタ服姿のリューグに言った。

2人とも手には可愛い包みのプレゼントを持っている。

(イオスさん、貴方もさんに?)

サンタ服を着たロッカがイオスに微笑みながら聞いた。

(そう言う貴様もだろう。)

イオスが冷ややかな目でロッカを見ながら言った。

勿論サンタ服を着て。

4人の間に絶対零度の空気が流れる。

(だったら皆ライバルという事ですね(^ー^))

微笑みながらそう言って槍を構えるロッカ。

(だからどうしたの言うのだ?)

そう言ってイオスも槍を構える。

(上等じゃねェか!!)

リューグも斧を構える。

(先に決着を付けると言うのだな。いいだろう。)

大剣を抜きながらそう言うルヴァイド。

一色即発の雰囲気。

「イヤーーーーーーー!!!!!!」

その時の叫び声が屋敷に響き渡った。















全く何でいないのよ!!

折角プレゼント用意したのに・・・・。

私は用意したクリスマスプレゼントを見ながらベットを見た。

ベットの中ではハサハだけが眠っている。

ハサハだけにでもプレゼント置いて他の人の所回るか。

そう思いチョコンとハサハの隣にプレゼントを置いた。

やっぱりハサハ可愛いよ〜VVVVV

もうマグナとレオルドになんてプレゼントあげないわ!!

いないあいつ等が悪いのよ!!

グッと拳を握りそうそう決めると私は白い袋を持って部屋を出ようとした。

その瞬間背中に悪寒が走った。

恐る恐る後ろを振り返ると窓の外に人影が。

ちょっと待て。

ここって2階よ?

私がその人影を妖しく思っていると突然窓ガラスが割れた。

な、なんなの一体〜!?!?

私が驚きのあまり固まっていると割れた窓ガラスから

サンタ服を着た妖しい人物が部屋に入ってきた。

その人物とは変態吟遊詩人。

さ〜ん!!私の 愛の プレゼントを受け取って下さい〜VVVV」

「イヤーーーーーーー!!!!!!」

私は夜中だという事も忘れて大声で叫んだ。

「何でアンタがここにいんのよ!!ラスボスのくせに〜!!!!」

「貴方に対する愛故です!!」

レイムはそう言って私に近付いてくる。

「近付くな変態〜(泣)!!!!!!」

少しずつ壁側に追い詰められて行く私。

イヤ〜誰か助けて〜(泣)!!!!

「さあ私自身を受け取って下さいVVVV」

そう言ってレイムは私に飛び付いてきた。

私は覚悟してギュッと目を瞑った。

バキゴキュガスベキッ

その瞬間凄い音が部屋に響いた。

私がそぅっと目を開けるとそこには血だらけで倒れているレイムが。

周りには武器を持ったサンタが大勢居た。

マジ怖いって。

私が呆然とサンタ集団を見ていたら大剣を持ったサンタが私の方を向いた。

「大丈夫だった、?」

そう言って手を差し出し来た。

そのサンタは私の見知った顔。

マグナだった。

「危ないところでしたねさん?」

微笑みながらそう言うサンタはロッカで。

他のサンタの顔も知ってる顔ばかりで。

何?

何で皆して起きてるの?

しかも何でサンタ服?

クリスマス何て皆知らない筈でしょ?

「何で皆ここにいるの?」

私は疑問に思っていた事を口にした。

「あ、それは、その〜(汗)」

私の質問に口篭もるマグナ。

「貴方にクリスマスプレゼントを渡す為です。」

そんなマグナを余所にスパッと答えてくれたのはレオルドだった。

何故か人型モードだけど。

「何で皆がクリスマスの事知ってるの?」

私はサンタ集団に問い掛けた。

ハヤトが 皆に教えてしまったんだよ(^ー^)」

笑顔で答えてくれるトウヤ。

微妙に後ろに黒いモノが見えるのは気のせいよね?

そしてハヤトが石化しているように見えるのも気のせいよね?

「何で、皆が知ってる事教えてくれなかったの?」

皆を見ながら私はそう言った。

「それは、逆にを驚かそうと思ったからなんだ。」

キールがそう答えてくれた。

そっか。

皆で私の事驚かそうとしたんだ。

私はそれを知らず一人でバカやってたって訳?

皆の驚く顔が見たくて、皆の喜ぶ顔が見たくて、ずっと楽しみにしてたのに。

頑張ってプレゼント選んだのに!!

ドッキリよりムカツクわ!!!!(怒)

そう思った時私の中で何かが壊れた。

「ウフフフフフフフフ〜。」

?」

ネスティが私の名前を呼ぶ。

しかし無視。

そして私はポケットの中から紫色のサモナイト石を取り出した。

皆の中に動揺が走る。

「ちょ、待て!!落ち着きやがれ!!(滝汗)」

バルレルが私に叫んできた。

それも無視。

私の怒りは最高潮にきてんのよ!!!!

「レヴァティーン!!」

私はサモナイト石を上えと投げるとレヴァティーンの名を叫んだ。

瞬間サモナイト石が砕け散り空間に歪が生まれる。

その空間からゆっくりと紫色の竜が姿を現す。

「落ち着くんだ!!」

「話しを最後まで聞け!!」

イオスとソルが叫んできたが無視。

「問答無用よ!!(怒)」

私がそう叫んだ瞬間レヴァティーンがサンタ集団目掛けて攻撃をした。

ズガーンッ

音と共に黒コゲになるサンタ集団。

「フッ。クリスマスだって言うのになんだか虚しいわね(遠目)」

デカイ穴が空き黒コゲになった部屋を見ながら私はそう呟いた。

「お姉ちゃんどうしたの?」

私が物思いに耽っているとふと後ろから話しかけられた。

私が後ろを振り返ってみるとそこには眠たそうに目をこするハサハが。

「ハサハ、何でもないのよV ただちょっと 制裁を与えていた だけだからV

それは兎も角ここは寒いから私の部屋で一緒に寝ない?」

私は笑顔でハサハにそう言った。

ハサハは小さく頷くと私の側に来た。

やっぱりハサハは可愛いわVVVVVV

そう思いながら私はハサハの手を取り扉に向かった。

黒コゲのサンタ集団を踏みつけながら。

私がドアノブに手をかけるとふと足首を誰かに掴まれた。

疑問に思い足元を見るとそこには血だらけで黒コゲの変態が。

「わ、私もご一緒させて下さ・・・」

ドガベギガスッ

「さっ行こうかハサハV」

私は爽やかに変態を地に沈めるとハサハにそう言った。

「・・・・・・(コクン)」

無言で頷くハサハ。

私はハサハと手を繋ぎ自分の部屋に戻って行った。













翌日クリスマス。

「ホレ、。」

が突然私に綺麗にラッピングされた箱を渡してきた。

「これ何よ?」

箱を見て次にを見てそう聞く私。

「何ってクリスマスプレゼント。トリス達にもやったし一応お前にも。」

「ふ〜ん。んじゃ私もあげる。」

そう言って私はにプレゼントを渡した。

本当は昨日の夜中に皆に配るはずだったんだけどね。

あれから私眠っちゃったし。

サンタ計画大失敗だわ(泣)

「サンキュ。んで聞きたいんだけど何で朝起きたら男連中黒コゲだったんだ?

後マグナの部屋のデカイ穴も気になるし。」

「別に何でも無いわよ。怪しいサンタ集団を消しただけV」

私はさらっとそう言ってその場を後にした。













の姿が見えなくなり俺は小さく呟いた。

「あいつ等の苦労が報われるのは何時だろう?(遠目)」

黒コゲになったアイツ等見つけた時可哀想過ぎて涙がでそうだったよ。

イヤ、マジで。

も相当鈍いからな。

頑張るのはいいんだけど後始末は何時も俺なんだよ(泣)

黒コゲになった男性陣を助けたのは何を隠そう俺だし。

違う場所からは女性陣の楽しそうな声が聞こえる。

俺は大きな溜息を吐いた。

これからもこんな事が続くんかな〜(遠目)

そう考えると少し胃が痛くなった。

頼むからを怒らせる事はもうしないでくれ!!(切)

の心の叫びは誰にも届く事無く消えていった。















中途半端に終わっちゃいましたねクリスマスドリーム(汗)

短編って書くの苦手なんですよ。

しかも14人なんて人数で逆ハー。

本当自分の首絞めるのが大好きみたいです(笑)

こんな駄文でも楽しんでいただければ最高に嬉しいです☆

それでは失礼します。




2002.12.19  Toy


強奪犯のコメント(笑)
Toyさんからいただいた配布クリスマスドリームです。
男性陣全員登場逆ハー!しかも擬人化レオルドと大人版バルレルが!
サンタ軍団がレイム倒してたら本当に怖いでしょうね…
女主人公も計画ぶちこわされて、怒りのレヴァティーン。
…男性の皆様、ご愁傷様。彼らの苦労が報われる日は来るのでしょうか?
Toyさん、掲載許可ありがとうございました!


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