番外編「Child Play 2」
番外編「Child Play 2」


 ちゃらららー♪
 聞き覚えのある音が、マグナの耳に届いた。
 出所をたどると、思ったとおりが『携帯ゲーム』とかいうのをやっている。

 「まだやってたんだ、それ」
 「あ、マグナ。……うん、今敵が強くてさ。魔法使える仲間を増やしたんだけど……」
 「増やしたんだけど?」
 「名前が決まらなくて。どうしよっかな……」
 うーん、とがうなっている。

 「そういえば、この前イオスの名前使ってたけど……」
 「あ、うん。最初適当につけてたんだけど、ネタが切れちゃって。とりあえず、身近なトコからいくつか拝借したんだけど」
 「ふーん」
 謎がひとつ解けたついでに、マグナはその時からの疑問をぶつけてみた。
 「……俺のは使ったのか?」
 「ううん」
 「へ?」
 あっさり首を横に振るに、マグナはぽかんと口を開けた。

 「これ、魔法剣士は女しかいないんだよね。かといって戦士っていうのもなんか違うし」
 「あ、そう……」
 なにが「なんか違う」のかはわからなかったが、あえて聞く気もマグナには起きなかった。

 「うーん……ガレアノ……もやっぱりやだな……」
 突然出てきた思わぬ名前に、マグナはぎょっとした。
 「な……なんでそこでガレアノが出てくるんだ!?」
 「じゃあ聞くけど、マグナはこれに『ネスティ』とかつけて育てられる?」
 仏頂面でが示した「仲間」は、真っ黒いローブに全身が覆われ、顔はぎらつく目と口がわかるだけ。
 さらに変な形のビンや怪しげな道具などをぶら下げている。
 こんな格好で歩いたら注目を集めるか、避けられるか、もしくは不審人物扱いされることうけあいである。

 「いや、無理……」
 さすがにこういうのに、知り合いの名前をつけたくない。
 かといって『ガレアノ』と名づけて育てられるかも疑問だが。
 マグナは機械をに返した。

 「……いいや。思いつかないから『手下A』で」
 「……それはそれで嫌かも……」



 そしてしばらくの間、「行けっ、手下A!!」などとが叫びまくり。
 通りがかった数名をぎょっとさせたのは言うまでもない。



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一部実話。
男の魔法剣士が欲しかったなあ……ディスガイア。